家計簿はつけた方がいい、けどつけること自体が大変という方にとっては超便利な家計簿アプリ。事前にクレジットカードや銀行と紐づけておくことで自動的に収入と支出を管理し、それを見やすいようにビジュアル化してくれるアプリです。月々数百円で家計簿作業をアウトソーシングしていると考えるとコスパはいいですね。
しかし、きれいにグラフ化されていることに満足してしまっている人も多いのではないでしょうか。もしくは家計簿アプリに任せっきりにしてしまい、数字が見える気がするけどどこが悪いかわからない…なんてことも。。。
今回はさばさんが活用しているExcelを活用してマネーフォワードMEで実際にやっている家計改善テクを紹介していきます。
マネーフォワードMEの放置で課題を見つけられず
マネーフォワードMEユーザーになって約2年のさばさんですが、コロナ前には田町駅の本社で開催されるユーザー界にも参加していたくらいのMEユーザーです。
家計簿アプリの最大の利点のひとつは事前設定をすることで、そのあとの作業を放置してもログをしてくれる点にあります。つまり放置してもしっかりとログは取ってくれているのです。
ということで完全に放置していました。それも半年程度も。見つけたときには傷が深くなっていました。
放置した傷①店名分類がざっくりでわからなくなる
マネーフォワードMEでは、自動的に店名をログしてくれますがそのログの記載方法のキメの細やかさには多少なりともばらつきがあります。
たとえば、Yahooショッピングで購入したレーズンは「送料無料レーズンノンオイルカリフォルニアレーズンg砂糖不使用天日干しドライフルーツオイルフリー干しぶどうSALE非常食ミネラル:数量:コ」かなり詳細に表示されます。

コンビニは「セブンイレブン××支店」と店名まで記載されますが、お店によってはブランド名だけの場合もあります。略語のアルファベット3文字で表記されるとGoogleで検索しても複数のブランドが表示されるため、時間がたって何を買ったか忘れてしまうと結構面倒です。
今回さばさんがやってしまったのは駅ビルの名称での決済が多かったのを発見しました。駅ビルなのでスーパー、惣菜、ドラッグストア、お菓子屋さん、カルディ、外食、化粧品店、本屋まで様々な店舗が入っています。それらがすべて駅ビルの名称で記載されているので、どこからどこまでが入っているのかがわからなくなってしまっているのです。
結果として1か所の駅ビル名において約4か月で15万程度の決済があり「これは何???」…状態でした。

この15万円には食費から日用品、外食、化粧品などなどがごちゃまぜになっているのですが、金額にはドン引きです。

4カ月もたてば記憶が定かでないことはもちろん、レシートも残していなかったのでどうしようもない状態です。
放置した傷②訂正作業がめんどくさい
マネーフォワードMEは、一つの決済に対して大カテゴリと中カテゴリを設定することができます。たとえば〇〇スーパーなら、「食費>食料品」、××書店なら「教育>書籍」といった具合です。このカテゴリは自分にあったものを追加することができるので便利です。
また1度登録したカテゴリはシステム上に記憶されるため、2回目以降は自動登録されます。たとえば△△ドラッグストアを「日用品」にカテゴライズしている場合、2回目以降も「日用品」に自動的にカテゴライズされるということです。
さばさんの場合、「駅ビル」の決済がすべて「お小遣い」に分類されていました。過去にそういう設定をしたのでしょう。
しかしそのおかげで4か月分のすべてをポチポチと変更する羽目になりました。こういう単純作業は間違えが発生しやすいですし、あと家計改善のためにアプリを開いているのにめんどくさくなってモチベーションが下がるので本当に避けたいところです。

15万円もお小遣いで何に使ったの?といういらぬ勘繰りが家庭内で繰り広げられることにもなりますね。。。

全体感を見るならマネーフォワードMEがおすすめ!
とはいえ事前にしっかりと設定しておくことで、マネーフォワードMEは登録されている収入と支出をグラフ化して全体の傾向を見るのにとてもおすすめのアプリです。
次の手順で想定以上の支出を見つけることが可能です。
収支の内訳(大カテゴリ/中カテゴリ)を見る

「収支の内訳」機能を使うと、なににどのくらい使っているかを視覚的に確認することができます。各明細ごとにおおよその予算を持っておくことで、予算内に収まっているか、それとも使いすぎているのか、をすぐに把握することができます。
どの店舗にどれくらいのお金を使っているか
「家計簿>収入・支出詳細」で1決済ごとの履歴を確認することができます。この画面で何月何日どこでいくら支払ったか、を確認することができます。
「大項目」で大項目ごと、「中項目」で中項目ごとでフィルタリングをかけることで閲覧したい項目だけを絞り込むことができます。
初期設定は日付順で並んでいるものを「内容」をクリックすることで同じ決済ごとにソートすることでより見やすくすることができます。

ソートはできるけど、「内容」ごとの支出合計を見ることは残念ながらできません
ピンポイントで使いすぎを見つけるなら、やっぱり表計算ソフト
家計簿の目的は収入と支出を可視化することで問題を見つけ、それを改善することです。全体感や傾向はマネーフォワードMEのインターフェースで十分に見やすいのですが、ピンポイントで悪い場所を見つけるにはExcelやスプレッドシートなどの表計算ソフトが便利です。
自分の見たいところだけにフォーカスを当てたいので加工をしたくなるのはExcel好きの共通点だと思います。
今回ご紹介するものは実際の表記(内容、金融機関、金額)から変更していますのでご了承ください。
①Excelで出力する
マネーフォワードMEからExcelやCSVへの出力はデフォルトで対応可能です。今回はExcelで出力をします。出力されるのはすべての決済ログが表示されます。

②計算対象外を削除
マネーフォワードMEから出力した状態ではアプリケーション内で「計算対象外」「(銀行の)振替)」もフラグがつけられた状態で表示されます。
フラグとはしるしのことであり、計算対象外は「0」、計算対象は「1」で表示されています。タイトルヘッダ(一番上の行)にフィルタを追加し、不要なレコードを削除します。

「計算対象」をフィルタリングして、対象外の行を削除
マネーフォワードMEの設定で計算対象にするか対象外にするかをチェックボックス形式で選択することができます。
こちらは出力した際に計算対象の場合(チェックあり)は「1」、計算対象外の場合(チェックなし)は「0」と記載されます。
「振替」をフィルタリングして、対象外の行を削除
マネーフォワードMEの設定で選択することができます。銀行の同一支店間で振替をした際に記載されます。
➂金額の符号を変える
見やすくすることと、SUM関数や足し算をするときに間違いを減らすため、この時点で金額の符号を変えておきます。

「-1」を掛け算する
マイナス符号をプラスに変えるためには「-1」を掛け算すればいいので追加した列すべてに「‐1」を記入し、隣の列に数式の結果を書き出します。
「値のみ貼り付け」でコピー&ペーストする
数式の結果表示の場合、加工の際に値が変わってしまうことがあるのでこれを変更します。対象の行を範囲指定してコピー、右クリック「値のみ貼り付け」でコピー&ペーストを行います。これで数式を変更しても変わらない状態ができます。
④ピボットテーブルの作成
ピボットテーブルを作成することで、マネーフォワードMEではできなかった「内容ごと」の合計金額を可視化することができます。
つまりどの店舗にどれくらい支出しているかを見ることができます。
ピボットテーブルを作るには、
①範囲を指定して右クリック、ピボットテーブルの作成を選択する
②新しいシートを押して完了する
➂下記のabcを列に、dを値に選ぶ
a.大項目
b.中項目
c.内容
d.金額(値のみ貼り付け)

この設定をすることでマネーフォワードMEの「内容」項目、つまり店舗ごとで支払合計を閲覧することが可能となります。


ピボットテーブルは「+」「ー」を使うことで、大項目ごとや内容ごとなど自由に変更することができます。
結果まとめ
今回分かったことは”駅ビル”で「そんなに使っているかな?」ということがわかりました。
・駅ビルでの買い物は食料品以外の買い物が多分に含まれていそうだ
・誕生日などイベント時の「ちょっと奮発食事」が食料品に入っていそうだ
駅ビルでは、食料品を買うこともあればおむつなどの子育て用品、洗剤などの日用品などを買うことがあります。つまりマネーフォワードMEの大項目や中項目が複数ごちゃまぜになりやすいのでこまめにチェックするようにしようと思います。
今後は”駅ビル”に関しては、こまめに備考欄につけていこうと思います。
